1. 身体障がい

    肢体不自由(運動障がい)
    上肢(腕や手指、肘関節など)の障がい、下肢(股関節、膝関節など)の障がい、体幹障がい(座位、立位などの姿勢の保持が難しいこと)、脳病変による運動機能障がい(脳性まひ)などがあり、それらのいくつかを複合している場合もあります。
    内部障がい
    心臓機能障がい、腎機能障がい、呼吸機能障がい、ぼうこう、直腸の機能障がい、小腸機能障がい、免疫機能障がいの6つを総称して内部障がいといいます。いずれも生命の維持に関わる重要な機能の障がいです。臓器本来の働きを補助するために通院や治療機器の装着のほか、日常生活が制限される場合があります。
  2. 知的障がい

    知的障がいとは「知能の遅れが明らかであること」「適応行動に制約や困難を伴うこと」「発達期に生じる障がいであること」などで定義されており、客観的基準においては知能検査において知能指数(IQ)が70から75以下の場合を言います。なお、発達期(おおむね18歳まで)を過ぎて事故や病気で知的に問題が発生した場合は知的障がいとしては扱われません。

  3. 精神障がい

    うつ病
    うつ病には大きく分けて二つの種類があります。ひとつは抑うつと言い、気分が落ちたり、何もやる気がなくなったり、物事に対する関心や興味がなくなったりする状態です。もうひとつは躁うつと言い、抑うつとは反対に気分が高揚しすぎてしまい、何でもできると思い込んでしまうなどの症状があります。また、これらふたつの症状を併せ持つ双極性障がいと、抑うつのみの症状が見られる単極性障がいとに分けられます。
    発達障がい

    発達障がいとは生まれつき脳の一部の機能に障がいがある事で発生する症状で、自閉症スペクトラム(広汎性発達障がい)、学習障がい(LD)、注意欠陥多動性障がい(ADHD)などがあります。発達障がいは見た目では分かりにくく、「本人のやる気がない」、「努力不足」、「親のしつけが悪い」などの誤った解釈や批判を受けてしまうことがあります。また、本人自身も、「自分は頭が悪い」、「集中力がないのは性格のせい」などと誤解したまま成長し、大人になってから発達障がいであることに気付く人も少なくありません。

    自閉症スペクトラム(広汎性発達障がい)
    自閉症スペクトラムには、知的な遅れが伴う自閉症、知的な遅れが伴わない高機能自閉症、言葉の遅れが見られないアスペルガー症候群などがあります。これらの症状で若干の違いはありますが、どれも自閉的な症状(強いこだわりや対人関係の困難さ)を持っていて、総称したものを自閉症スペクトラムと言います。
    学習障がい(LD)
    学習障がいとは、知的に遅れはないものの、読み・書き・計算など、特定の学習分野についての習得が困難な障がいです。
    注意欠陥・多動性障がい(ADHD)
    注意欠陥・多動性障がいとは、不注意・多動性・衝動性を特徴とする行動障がいです。落ち着きがなかったり、突発的または衝動的
    高次脳機能障がい

    高次脳機能障がいとは様々な原因で脳が損傷を負った場合に発生する神経心理学的障がいの総称です。高次脳機能障がいには記憶障がい、注意障がい、遂行機能障がいなどがあります。

    記憶障がい(健忘症候群)記憶と学習の困難
    比較的古い記憶は保たれているのに、新しいことを覚えるのが難しくなります。日々の暮らしで、覚えておくべきことを忘れてしまうので、生活するのが難しくなります。
    注意障がい ­集中力の低下
    一つのことに注意を集中したり、多数の中から注意して必要なことを選んだりすることなどが難しくなります。気が散り、疲れやすいため、数分しか課題が行えないこともあります。
    遂行機能障がい(前頭葉障がい)
    生活する上で必要な情報を整理し、計画し、処理していく一連の作業(目標を決める→計画する→手順を考える→実施する→結果を確認する)が難しくなります。動作を始めるのが難しく、中断するのが難しくなることがあります。